日本の円安が及ぼす影響

経済

 

2022年3月の半ば以降の円のレートは20年来と言われる急激な円安に入っています。多少の円安であれば輸出大国の日本にとっては企業の収益増になりますが、ここまで急激な円安は原料の輸入コストが高くなり、国内向けに製品を販売する企業や人々の生活は厳しくなっています。
この円安が及ぼす影響は日本国内のみでなく、隣国の台湾企業にも影響を及ぼしています。では、円安が台湾企業にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

台湾の輸出産業への影響

台湾の企業は、日本と同様に製品の原料を輸入して完成品を輸出するのが主な産業で、機械やコンピューターなどの工業製品がメインになります。その原料は日本から輸入しているものがあり、円安の影響で輸入コストはこれまでより安くなっていますが日本向けの輸出では利益が減少します。さらに、これら工業製品の主要の販売先の国は日本と同様に東南アジアがメインですが、円安の影響でこれまでと同じ価格で販売した場合の利益は日本企業の方が利益は良くなるため、台湾企業の収益は厳しくなります。このように円安になる事で台湾企業が有利になりそうですが、外国への販売に関しては円安の影響を受ける台湾企業が不利になります。

このように、急激に進んだ円安が台湾企業に及ぼす影響は、両国間の取引とともにメインの販売先の国への販売に大きく影響します。現在の円安は来年まで続くことが予想される中で円安が長引くほど円安が終わった後にはシェアを奪われてしまうこともあるので、台湾企業に影響がでる可能性があります。

このように、急激に進んだ円安が台湾企業に及ぼす影響は、台湾と日本の両国間の取引以上に販売先の国のシェアに大きく影響することが予想されます。比較的円安は長期化すると予想されるため、台湾企業としては日本と競合する製品に関しては、日本の動向を注視していく必要があります。

 

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