急激な円安は日本企業の業績悪化や国内の物価の上昇だけでなく、外国の観光産業にも影響を及ぼすことが予想されます。その中でも台湾の観光産業には大きな影響が出るのではないでしょうか。台湾は日本から距離が近く文化も似ているため、日本人にとり人気の旅行先の国です。そのため、台湾には毎年たくさんの日本人旅行者が台湾を訪れていました。2020年以降は、コロナ禍の影響で台湾の外国人の入国制限などにより外国人の台湾への入国はほとんどありませんが、コロナ禍が沈静化して規制が緩和されて入国が再開された時には多くの日本人が台湾観光に訪れることが期待されました。ところが、急激な円安により日本人観光客が台湾を訪れる機会が減少することが予想されます。
観光産業の中で大きく業績の減少が予想される業界
円安の影響で日本人観光客が少なくなると予想される中で、台湾の観光産業は全て同じように業績が厳しくなるのではなく、業種によっては大きく異なると考えられます。旅行費用は現地までの交通費、宿泊費、現地の交通費、観光費、食費、買い物費用などになります。この中で、費用の比率が高く費用を削りやすいのが、現地までの交通費と宿泊代です。交通手段としては飛行機ですが、台湾と日本の間は約2時間と短時間のため、これまで日本や台湾のキャリア航空会社を利用していた観光客が料金の安いLCCを利用するためキャリア航空会社の業績が厳しく、料金の高い高級ホテルから安いホテルに変わるためこれまで多くの日本人が利用したホテルが厳しくなります。
次に厳しくなるのは、土産品など日本人が利用していた販売店はお土産に使える金額が少なくなるため業績が厳しくなるのではないでしょうか。
一方、観光地の入場料金は観光客の減少以上に減らないと予想されます。旅行の目的の多くは観光のため円安であっても観光費用はそれほど減少しないと考えられます。
このように、台湾には日本からのたくさんの旅行者が訪問していましたが、円安は台湾の観光産業を厳しい状況になることが考えられます。
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