コロナ禍の台湾の経済事情

コロナ関連

 

多くの国がコロナ禍の影響で経済環境が著しく落ち込んでいます。特に外国からの観光客が減少してインバウンド収益が減少しているのはどこの国でも共通です。台湾でも外国からの入国規制を早々と打ち出して、国内のコロナ感染は世界の国でも最も抑え込みに成功した国と言われています。一方、外国人の入国規制をしたことにより外国人観光客からのインバウンド需要が減少して観光産業や航空会社などは厳しい状況になっています。2020年の統計では外国人観光客の訪問客数は前年対比86%の減になっています。では、コロナ禍における台湾全体の経済事情とはどのような状況になっているのでしょうか。

コロナ禍での台湾の経済状況

台湾の観光に関連する産業の状況はご説明した通りですが、その他の産業はコロナ禍の中でもそれほどの影響はありません。台湾の中央銀行の予測では2021年の経済成長率を3.68%としています。この数字はほかの国でも見ることのできない高い成長率です。この高い成長率が出る根拠は、台湾の主要産業は通信や電子などで、この分野はコロナ禍の影響で在宅する時間が増えることで世界的にも需要が増えている産業です。これは世界的に需要があるとともに、国内の感染を抑え込んだことでロックダウンのような厳しい措置と取ることもなく経済活動が順調に行われていることも理由です。このような経済成長率を見ると、観光産業が減少した分を通信や電子などの輸出がそれ以上好調に水位している結果と言えます。

今後の台湾の経済の見通し

今後の台湾経済の見通しとしては、コロナ禍の影響よりもアメリカと中国の対立が大きな影響を及ぼすのではないでしょうか。台湾の大きな販売先の国が中国です。中国は携帯電話などの通信機器の製造は世界一で、その半導体や部品などを製造する台湾にとり中国からの輸入規制などがあると順調に成長してきた主要産業に大きな影響を及ぼします。

このようにコロナ禍における台湾経済は、国内主要産業の輸出が好調なため、経済成長率の合計としては影響がありませんが、観光産業のように大きく減少している産業もあるので一概に経済全体が好調とはいえません。

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